日別アーカイブ: 2012年3月15日

相続放棄3

相続放棄の申述は,相続開始を知った時から3か月以内に行う必要があります。

 

通常は,被相続人が亡くなると,数日中に相続人に死亡の事実が伝わるでしょうから,被相続人が亡くなってから約3か月以内に,申述を行う必要があるということになります。

 

しかし,現実には,被相続人が亡くなって何年も経つのに,被相続人が亡くなったという事実が相続人に伝わらないということがあります。

たとえば,相続人の1人が養子に出ており,血縁上の親である被相続人と疎遠になっている場合や,被相続人が再婚しており,離婚した配偶者の子と疎遠になっている場合には,相続人に情報が伝わりにくいということもあるでしょう。

そして,死後何年か経った後に,債権者から通知が来て,初めて被相続人が亡くなったことを知るということもあります。

 

そのような場合には,被相続人が死亡したことを実際に知ってから3か月以内に,相続放棄を行うことができます。

このような場合には,長期間,被相続人が亡くなったことを知らなかったことを確実に伝えるために,相続放棄申述書の記載を綿密なものにする必要があります。

申述書の記載が不十分であれば,申述が受理されない可能性もあります。

 

このような場合には,弁護士等の専門家に書面作成を依頼されてはいかがですかと,お伝えすることが多いように思います。