債務整理と親族間の金銭のやりとり
1 債務整理で親族間のお金のやりとりが問題になるケースがある
債務整理をする場合にお気を付けいただきたい事項として、親族間のお金のやり取りがございます。
親族間では、赤の他人同士に比べて、比較的に簡単に高い金額のやり取りがなされる傾向があります。
たとえば、他人に毎月5万円を手渡す人は稀でしょうが、実家の両親に毎月5万円程度の仕送りをしているという方はたくさんいらっしゃいます。
こういった親族間のお金のやり取りは、それ自体は、特に問題のある行為ではありませんが、借金をしている人が親族とお金のやりとりをしている場合、債務整理においては問題となる可能性があります。
2 任意整理の場合
債務整理をする場合でも、任意整理など、業者とあくまで任意で話し合いをして解決を図るのであれば、親族間でお金のやり取りがあったとしても特に手続き上の支障はないように思います。
3 破産・再生の場合
しかし、破産や個人再生など裁判所を利用する債務整理をする場合には、注意が必要です。
この場合には、「親から借りていたお金を返したい」とか「仕送りをして親の面倒を見たい」といった善良な動機に基づく行為であっても、偏頗弁済や贈与として、破産や個人再生の手続きを進める支障となる恐れがあります。
債権者から「どうして自分たちにはお金を返済せずに、身内だけを依怙贔屓するのだ!不平等じゃないか!」と言われてしまう状況にならないよう、法律上、偏頗弁済等、こういった一部の債権者を不利にする行為は否認の対象とされる恐れがあります。
また、反対に、親族から仕送りを受けることについては、債権者を害するわけではないので一見すると問題がなさそうに思われるかもしれません。
しかし、個人再生を試みている場合には、債務者が自分の収入によって再生債権を計画的に返済していけることを示さないといけませんので、親族から頻繁に仕送りを受けていると、生活が自立できていないとみなされて、個人再生の手続きを進める支障となるおそれがございます。
このように、債務整理の手続きには、一見問題なさそうなことでも、法律的には問題になることがたくさんありますので、債務整理をする場合には弁護士と協議して進めていくのが良いと考えます。
債務整理をお考えの方は、お気軽に当法人までご相談ください。
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