自己破産をした場合、いつからクレジットカードを作ることができますか?
1 自己破産をすると、一定期間クレジットカードを作れない
自己破産をすると、自己破産時に使用していたクレジットカードは使えなくなります。
また、一定期間、新たなクレジットカードを作ることができなくなります。
2 そもそもなぜクレジットカードが作れないのか
自己破産をすると、信用情報に「事故情報」として登録されることになります。これがよく言われる「ブラックリスト」です。
ただし、自己破産手続きでなくとも、任意整理や個人再生の手続きの場合であっても、また、債務整理の手続きをしていなくても、返済が数か月にわたり滞ってしまったりすると、それも「事故情報」として登録されることになります。
クレジットカードを作ろうとした場合、カード会社等は、その審査にあたって信用情報を確認したりします。
その際に、信用情報が「事故情報」として登録されていると、カード会社は、返済能力などに問題ありと判断し、審査を通さなくなるため、クレジットカードを作れないといった状況になります。
3 「事故情報」は一度登録されるとずっと続くのか
この「事故情報」が消えることはないのでしょうか。
もし消えないとすれば、将来にわたってずっとクレジットカードが作れないばかりか、自宅や車のローンが組めなくなってしまいます。
結論から言えば、時期が来たら「事故情報」は消えます。
債務整理といってもいくつもの方法があるため、登録されている期間は、債務整理の方法によって異なります。
おおよそ5~10年といったところでしょうか。
ただ、期間の開始時が、自己破産申立の日、破産手続開始決定の日、免責許可決定の日、など様々ですので、一概には言えません。
4 注意点
「事故情報」の登録が消えれば、基本的には、クレジットカードを作れるようになります。
ただし、審査基準は、カード会社によって異なりますし、また、一度ブラックリストになったことがあるとなれば、審査を厳しく判断する会社もあるかと思います。
さらに、破産債権として対象とした会社であれば、新規のカード発行申し込みを断ることもあります。
5 カードを作る前に
⑴ 事故情報が消えているか確認
自己破産から一定期間経過して、クレジットカードを作ろうと考えた場合、新たに申し込む前に、事故情報が抹消されているか、信用情報の開示を受けて確認することも可能です。
そこで、事故情報が抹消されていなければ、時間が経過するのを待った方が良いでしょう。
⑵ クレジットカードの必要性を再度検討
自己破産後、新しくクレジットカードを作成・利用し、再び自己破産するケースを何度も見てきました。
その観点からすれば、以前の自己破産に至った経緯を再度考え、再び自己破産の手続きを行うことがないよう、本当にクレジットカードが必要であるのか、などを検討してみる必要もあるかもしれません。
個人再生後に住宅ローンを組めるのですか? 生活保護を受けていても自己破産できますか?