個人再生後に住宅ローンを組めるのですか?
1 個人再生手続きを行うとブラックリストに
個人再生手続きは、大まかに言うと、裁判所に申し立てを行い、再生計画を作成し、同計画が認可されれば、債務を減額してもらう、という手続きです。
再生計画は、原則3年で債務の返済を行うこととなります。
特段の事情があれば、最長5年まで返済期間を延ばすことができます。
この個人再生手続きを行うと、いわゆる「ブラックリスト」になります。
つまり、信用情報に事故情報として登録されてしまいます。
2 ブラックリスト解消前に住宅ローンを組むのは難しい
⑴ 信用情報の情報照会
上記のとおり、個人再生手続きをとると、いわゆるブラックリストになるため、事故情報として登録されている期間は、住宅ローンを組もうとしても、信用情報に情報照会されるので、事故情報になっていることが判明し、住宅ローンの申請が拒否されることになります。
そのため、事故情報として登録されている期間は、基本的には、住宅ローンを組むことはできません。
なお、事故情報としての登録期間については、5~7年程度と言われています。
⑵ ブラックリスト中でも住宅ローンを組めることは皆無か
事故情報として登録されている期間であっても、どうしても住宅ローンを組みたいということもあります。
基本的には、すでに述べたとおり、住宅ローンの審査が通ることはありません。
ただし、極めて低い可能性ですが、財力があるなど経済的信用が高い人を連帯保証人に立てるなど、担保によっては、住宅ローンが組める可能性がないこともありません。
3 ブラックリスト解消後は住宅ローンが組めるのか
事故情報としての登録が解消されれば、基本的には、住宅ローンを組むことが可能になります。
ただし、住宅ローンの審査時の収入が低いなどの場合には、ブラックリストが理由でなく、そもそも収入等の関係で審査が通らない可能性もあります。
また、個人再生後に事故情報登録解消まで期間が経過していると、住宅ローンの審査をする段階で、それ相応の年齢になっている場合があります。
そうすると、住宅ローンの返済期間が長くなり、返済完了までに定年を迎えてしまうことなどにもなりますので、ローンが組めないこともあります。
そうならないためにも、例えば、事故情報登録中に頭金を貯めておくなどして、住宅ローンの返済期間を短くなるようにする工夫をしておくことも大切であるといえます。
過去に個人再生を行った際に、再生の対象とした金融機関に対し、住宅ローンの審査を申し込むと、当該金融機関独自の情報(社内情報)にブラックリスト類似の情報が残っている可能性があり、そのような場合には審査が通らない可能性がありますので、注意が必要です。
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