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弁護士法人心 津法律事務所

非接触事故とその評価

  • 文責:代表 弁護士 西尾有司
  • 最終更新日:2021年7月29日

1 接触事故と非接触事故

十字路交差点において、交差道路から出てきた車両同士が衝突し、双方車両が破損する・・・というのが接触事故の典型です。

同じような十字路交差点で、交差道路から出てきた車両を避けた結果、電柱やガードレールに衝突し、一方車両にのみ破損する・・・というのが非接触事故の典型です。

二輪車が回避後に転倒して、車体が破損、運転者が負傷するというパターンもあります。

2 非接触事故の特殊性

交通事故における過失割合は、過去の裁判例や研究等から導き出された基本割合に基づいて定まることがほとんどです。

判例タイムズ社から発行されている別冊判例タイムズ「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」では、道路状況、衝突態様ごとに、細かく基本割合が設定されています

ところで、非接触事故において、破損しなかった側から、破損した側の運転ミスや過剰反応が事故の要因だから、破損した側の自損事故であるとか、破損した側に相応の修正がなされるべき等の主張がなされることがあります。

これをどのように考えるべきかが、非接触事故特有の問題です。

3 検討

前提として、前記別冊判例タイムズでは、非接触であること自体が修正要素とはされていません。

明示的に非接触を考慮した事例の1つとして、神戸地判平成10年10月29日(交民集31・5・1600)をあげます。

本件は、A車(自動車)が、渋滞中の対向車線の間隔(※ A車を見た対向車線上の車両運転者が譲って生じたもの)を右折して路外に進行していた際、対向車線の左端を直進してきたB車(単車)が、A車を避けるように左寄りに進行した結果、歩道橋の鉄柱に衝突したというものです。

判決では、単車の速度超過を指摘した上で、「B車はA車に接触しておらず、単に発見が遅れたために、動揺して平衡を失ったものと推定される」と述べ、非接触を(B車運転者が)動揺して不適切な対応をしたことの根拠とし、B車の過失を基本割合よりも大きく評価しました。

もっとも、非接触自体を修正要素としなかった事例、(他にも修正要素があるため)非接触が修正要素となったか否かが不明な事例も数多くあり、非接触が必ず修正要素になると断言することはできません。

非接触は修正要素(場合によっては自損事故)となり得ることを認識しつつ、道路状況、相手車両を認識した地点とその際の双方の距離、ブレーキをかける直前の双方の速度、回避措置の内容等を含めた全体的な主張・立証を行うべきと思われます。

4 最後に

以上のとおり、非接触をどう評価し、自分達の主張にどのように位置づけるかは、容易いことではありません。

お困りの場合は、弁護士法人心をはじめ、交通事故に高い専門性を有する法律事務所にご相談ください。

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