月別アーカイブ: 2013年 11月

二回試験

司法試験に通ると,すぐに弁護士になれるわけではありません。
司法試験を通った人は,現在では,1年程度の司法修習を行わなければなりません。
さらに,司法修習の最後には,二回試験を突破しなければ,弁護士となることはできません。

二回試験自体は,9割方の司法修習生が通りますので,司法試験等に比べれば,難関と言うものではありません。
ただ,受ける側としては,落ちる可能性がある以上,万全を期して,試験に臨まなければならないようです。

二回試験は,ちょうど,今あたりの時期に実施されます。
当法人で内定を出した修習生も,二回試験を受けております。
私もまた,彼らには,二回試験を突破してほしいと願っています。

職務上請求3

職務上請求を行う場面としては,相続の案件が多いように思います。

相続の案件では,事件を進めるにあたって,親族関係を把握しなければなりません。
そのためには,相続人全員の関係が分かる戸籍を取らなければなりません。
相続人の人数が多いと,数十枚の戸籍を取らなければならないこともあります。
また,相続人が日本全国に散らばっていることも多く,松阪市役所だけでなく,他の市役所にも戸籍の郵送をお願いしなければならないことが,多々あります。

このように,相続の案件では,戸籍をとるためでも,一手間ですが,確実に事件を進めるためには必要不可欠なことです。
詳しくは,こちらをご参照ください。

職務上請求2

戸籍,住民票等の職務上請求は,通常取得することができない書類を取得できるものであり,非常に便利で強力な手段であると言えます。

ただ,もちろんのことですが,職務上請求は,代理人業務を行うために必要な場合等,限られた場合にのみ認められています。
かつて,事件と関係なく,芸能人の住所を特定するために,職務上請求等を行った弁護士がいましたが,当然ながら,違反行為ですので,懲戒請求されることとなりました。
また,最近,交通事故の案件で取得した住民票を,依頼者の許諾なく,相続の案件を進めるために使用し,懲戒請求された事案もあります。

このように,便利かつ強力な手段である以上,実際に用いる場面では,慎重にならなければならないです。

職務上請求1

たとえば,相手方に対して訴訟提起や強制執行等を行う場合に,以前の相手方の住所は知っているのですが,その後,相手方が住所を変えてしまい,行方がわからなくなってしまうことがあります。
このような場合で,相手方が住民票をきちんと新しい住所に移している場合には,住民票の除票をたどって,新しい住所を特定することができる場合があります。

ただ,プライヴァシー保護との関係から,住民票は,通常,本人等,限られた人しか取得することができません。
このような場合に,弁護士は,職務上請求と呼ばれる方法により,事件の相手方の住民票を取得することができます。

また,事件の相手方の所在がわかっている場合であっても,遺産分割調停申立等,相手方の住民票を裁判所に提出しなければならないことがあります。
このような場合にも,職務上請求により,相手方の住民票を取得し,裁判所に提出することがあります。

住民票だけでなく,戸籍についても,職務上請求により取得することができます。

家事事件を多く扱っていると,ほぼ毎週のように,頻繁に職務上請求を行わなければならなかったりします。