Monthly Archives: 10月 2014

年金分割2

年金分割は,協議によって行うことができます。
離婚する夫婦間で分割割合を決め,決まった割合に基づき年金分割の手続を進めるのです。

ただ,離婚について法的な争いがあった場合等,合意が困難な場合もあります。
この場合には,家庭裁判所で調停・審判を行い,分割割合を決めることができます(協議が難しい場合,調停でも決着がつかないと見込み,最初から,審判申立をしてしまうことが多いように思います。)。

年金分割には,離婚成立後2年以内に手続を行わなければならないという制限があります。
協議が困難な場合には,年金分割審判申立を検討することになりますが,この場合には,離婚成立後2年以内に審判申立を行う必要があります。
また,年金分割審判が確定してから1か月以内に,年金事務所において,年金分割の手続を行う必要もあります。
年金事務所での手続に際しては,自分と元配偶者の戸籍等,必要書類を揃えておく必要があります。
本籍地が遠くである場合,戸籍を郵送で取得するだけで時間がかかってしまいますので,計画的に行動する必要があります(松阪市から関東の戸籍を郵送で取得する場合,速達を使ったとしても,最低でも1週間はかかってしまいます。)。

弁護士として審判手続を受任する場合には,このような期間制限の存在についてもお伝えしています。
場合によっては,戸籍等の必要書類の取得,年金事務所での手続の代理等もさせていただいております。

年金分割1

離婚の際には,慰謝料や財産分与等,財産に関する取り決めを行わなければならないことは,広く周知されつつあります。
ただ,年金分割については,年金事務所へ出向いて手続を行わなければならない(代理人を立てない場合)等,特別な手続を行う必要があるためか,離婚に際して取り決めが行われないことが多いように思います。

年金分割は,配偶者の年金保険料の納付実績を分割する制度です。
相手方が厚生年金や共済年金に加入しており,自分より多い保険料を払っていた場合には,将来,相手方が受け取る年金が,自分が受け取る年金よりも多くなります。
この場合に,相手方が納付した年金保険料の一部を,自分が納付したものとし,将来受け取ることができる年金を多くする制度が年金分割です。
いわゆる3号被保険者の場合は,合意を行う必要はありませんが,そうでない場合は,離婚する夫婦間の合意により,分割割合等を決めることになります。

年金分割の手続を行うには,年金事務所に赴き,手続を行う必要があります。
このとき,離婚に際して作成した公正証書や,離婚調停の調書等,必要書類を提出する必要があります。
弁護士会の相談等では,しばしば,年金分割の手続の具体的な進め方について,質問されることがあります。