寄付と相続税

1 寄付により相続税は軽減される

相続等によって財産を取得した人が、相続等によって取得した財産を寄付すると、相続税が軽減されることとなります。

相続税は、相続等によって取得した財産について、一定の税率を乗じることで計算されます。

相続等によって財産を取得した人が寄付を行うと、寄付した財産の価額を、相続等によって取得した財産から控除計算することができます。

このため、相続税は、寄付した財産の価額×税率の分、軽減されることとなります。

以下では、こうした相続税の軽減がどのような場合になされるかを説明したいと思います。

2 寄付控除の要件

寄付した財産の価額の控除が認められるのは、以下の場合です。

① 申告期限までに、寄付の手続を完了すること  
② 相続等によって取得した財産を寄附すること  
③ 寄付先が国、地方公共団体、特定公益増進法人、認定NPO法人のいずれかであること

①から、申告期限後に寄付を行ったとしても、寄付の控除は認められないこととなります。

必ず、申告期限までに寄付の手続を完了している必要があります。

寄付の手続が完了すると、証明書が発行されますので、これを申告書に添付して提出します。

②から、相続等によって取得した財産から寄付を行う必要があることとなります。

遺言による遺贈を受けない財産や、生命保険金から寄付を行った場合にも、控除を受けることができます。

注意しなければならないのは、相続等によって取得した財産を売却し、売却代金から支払うと、②には、該当せず、寄付の控除を行うことができなくなるということです。

たとえば、不動産を相続した場合には、不動産をそのまま寄付した場合は控除を用いることができますが、不動産を売却し、売却代金から寄付を行った場合は控除を用いることができないこととなります。

③から、控除を用いることができる寄付先が限定されています。

地方公共団体も寄付の対象になり、三重でも、県庁に問合せを行い、寄付を行うことも可能となっています。

国、地方公共団体については明確ですが、特定公益増進法人、認定NPO法人についてはどのような団体がこれに該当するかが明確ではありません。

控除を用いることを考えている場合は、事前に、寄付先の団体に問い合わせ、控除を用いることができるかどうかを確認した方が良いでしょう。

3 寄付控除を利用できなくなる場合

寄付控除を用いて相続税の申告を行ったとしても、以下の場合等には、控除の利用が認められなくなってしまいますので、注意が必要です。

① 寄付を受けた日から2年以内に、寄付先が特定公益増進法人、認定NPO法人に該当しなくなった場合  
② 寄付を受けた日から2年以内に、寄付先が寄付を受けた財産を公益目的に利用していない場合
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