公正証書2

法律相談等で,しばしば,公正証書を作成した方がよいかどうかを聞かれることがあります。

公正証書を作成するメリットの1つは,合意が有効に成立したかどうかが争われにくいというところにあります。
たとえば,私的に作った合意書の場合,この文書に署名・押印したことはない,この文書は偽造されたものであると争われることがあります。
たしかに,相手方の署名欄に勝手に名前を書いて,押印欄に近くの判子屋で買ってきた印鑑を押して,文書を偽造するということは,あり得ます。
このような争いになった場合には,筆跡鑑定等をして,合意書の署名と相手方の署名との同一性を確認しなければならないこともあり得ます。

他方,公正証書については,公証人が本人確認を行い,公証人が文面を読み上げる等した上で作成されます。
本人確認は,免許証等,顔写真のあるもので行われます。
代理人が作成する場合には,本人の印鑑証明書の提出が求められます。
公正証書の場合,このように,きちんと手続にのっとって作成されることから,有効性が強く担保されることになるのです。

公正証書1

離婚事件や相続事件を扱うと,公正証書を作成することがあります。
公正証書は,公証役場で公証人の関与のもとに作成されるものです。
公正証書を作成する場合には,内容に応じた手数料を払わなけれえばなりません。

公証人は,複数の案件を処理しなければなりませんので,事前に予約をとってから,相手方と一緒に公証役場に赴く必要があります。
また,事前に文案を作成し,公証役場に提出することを求められることもあります。

公正証書の文面については,少しの文言の違いで,法的な扱いが違ってくることがありますので,慎重に文案を作成する必要があると言えます。
たとえば,遺言で,不動産を「相続させる」という文言を用いた場合,相続登記手続については,不動産を取得することになる相続人が単独ですることができますが,不動産を「遺贈する」という文言を用いた場合,不動産を取得しない相続人の署名等をもらえなければ,登記手続ができないことがあります(遺言執行者を指定しない場合)。
文案の作成に当たっては,弁護士等の専門家に相談される方もいらっしゃいます。

在留許可

不法滞在の刑事弁護を受けると,強制送還された後に,日本に戻る方法がないか,質問を受けることがあります。

一般的には,一度強制送還されると,法律上,5年間入国することができなくなりますし,5年経過後であっても,入国が認められる可能性は,低くなります。

特別な事情がある場合(日本国内に未成熟氏がいる等)には,在留特別許可により,入国が認められるとされていますが,認められる可能性は極めて小さいです。

一般的に,在留関係を扱う弁護士は少ないですが,仕事の流れの中で,在留関係の質問を受けることは,時々あります。
書式自体は法務省のホームページにありますので,色々と参考になります。

サイトのリニューアル

松阪の過払いのサイトを,再度,リニューアルしました。
次は,会社設立,相続のサイトがリニューアル予定です。

台風2

弁護士の場合は,台風が接近しているとしても,通常どおり裁判が行われますよということでも問題がないかもしれませんが,一般の方の場合は,そうはいかないこともあります。
たとえば,刑事事件で裁判員裁判が行われる場合には,台風が来ていたとしても通常どおり進めますと言って訴訟を進めて良いのか,悩ましい問題が生じることがあるようです。

今回の台風では,台風が接近していることを理由として,裁判員裁判の期日を延期した裁判体もあるようです。
裁判所の運用によるところですが,裁判員裁判の場合だと,裁判員の選任手続を延期したり,期日を延期したりする例が多いように思います。

やはり,裁判員裁判の場合は,交通機関が動いている限り,裁判があることを前提として行動するように,とはいかないようです。

台風1

週末にかけて台風が日本列島に接近する見込みです。
週末に裁判の期日が入っていますので,裁判を行うことができるかどうかが気になるところです。

台風が接近していたとしても,裁判の期日は,前もって決められた日に行うこととなります。
台風が接近する見込みであるからといって,裁判を休みにしましょうとなるわけではありません。
弁護士としては,台風が接近する予報であったとしても,基本的には,裁判が行われるという前提のもと,行動しなければなりません。

ただ,実際問題として,台風の影響で交通機関がストップし,裁判所に行くことができない場合には,裁判を進めることができません。
そのような場合には,手続を延期にし,次の期日で裁判を進めましょうということになります。

サイトのリニューアル2

弁護士法人心 松阪駅法律事務所の後遺障害・後遺症サイトがリニューアルされました。
現在,全面的に,サイトのリニューアルを進めている状況です。

サイトのリニューアル1

弁護士法人心 名古屋駅法律事務所の過払い金返還請求サイトがリニューアルされています。
過払いにつきましては,件数自体は減少傾向であるものの,支払期間が長期化している案件も相当程度あり,まだまだ,本来主張できるはずのものが主張されていないのが実情です。
長期間支払が継続している場合は,過払いになっている可能性もありますので,一度,弁護士等にご相談いただくのが良いでしょう。

相続時精算課税制度2

それでは,多額の贈与をする場合に,贈与税の負担を軽減する方法はないのでしょうか。
相続時精算課税制度を利用すると,多額の贈与について,贈与税の負担を軽減できる可能性があります。
相続時精算課税制度は,65歳以上の親から,20歳以上の子に対して贈与する場合に,2500万円の特別控除枠が設定されます。
ですから,贈与される金額が2500万円以下であれば,贈与税が課されないこととなるのです。
特別控除の枠を使えるのは1回きりであり,毎年控除を受けられるわけではありませんが,この制度を利用すれば,土地(場合によっては,土地+その他財産)を,贈与税の負担なく名義変更することができることとなるのです。

相続時精算課税制度1

自分の子に対して不動産を贈与しておきたいと考えることがあります。
たとえば,子が独立する場合に,自宅の建物を建築するための土地を贈与することがあります。
この場合,不動産を建築するための土地が宅地であれば,何百万という評価がつくことがあります。
このような場合には,土地を受け取った子に対して,贈与税が課せられる可能性があるため,注意が必要です。
贈与税は,年間でなされる贈与の総額が110万円を超える場合に課税されます。
たとえば,500万円の土地を贈与する場合,単純計算で,53万円の贈与税が課税されることとなります(平成26年6月現在)。
さらに,贈与税は累進課税ですので,1000万円の土地であれば231万円の課税というように,土地の価格が大きくなればなるほど,贈与税の負担は重くなります。
予期しない負担を避けるためには,税金の負担がどうなるかも想定しておく必要があります。