相続放棄4

財産や借金を相続しないことになる相続放棄とは逆に,財産や借金をそのまま相続することになるのが,単純承認です。

 

単純承認とは,被相続人の財産や債務を引き継ぐ意思を表示をすることをいいます。

 

相続放棄が家庭裁判所で申述の手続をしなければならないのとは違い,単純承認は,どういった形ででも,行うことができます。

たとえば,書面を作らなくても,口頭で,被相続人の財産や債務を引き継ぐ意思を表示すれば,単純承認をしたという扱いになります。

わざわざ裁判所で手続を進める必要もありません。

 

一度単純承認してしまうと,3か月の期間内であっても,相続放棄をすることができなくなります。

ですから,弁護士として相談を受けたときには,被相続人が多額の債務を負っていた可能性がある場合は,軽率に単純承認しないよう,注意しましょうとお伝えしています。

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